2021.04.30

ベテラン経営コンサルタントから学ぶ!企業が勝ち残るための経営学・マーケティング【財務編】

佐治

みなさん こんにちは。さじコン経営をご覧いただきましてありがとうございます。
本日は、社長がするべき3つの仕事、第2回目の財務をお話していきたいと思います。第1回目では戦略次第で経営というのは8割決まるというのをお話しました。ぜひ、前回の動画を見ていない方は、前回の動画を見ていただきたいなと思います。
今日は、いよいよ2つ目の仕事、財務にいこうと思います。今日もインタビューしていただける立川君、よろしくお願いします。

立川

よろしくお願いします。戦略について、めちゃくちゃ勉強になりました。

佐治

良かったです。

■経営者のタイプで考え方が偏っている?

立川

今日は、続いて財務ということで、資金をどこに充てるとか、そんな話かなと思うんですけど。

佐治

そうですね。特に経営者のタイプによるんですけど、右脳派と左脳派という感じで、どちらかというと右脳派の人というのは、理念とか何のためにというのをやるけど数字は苦手。左脳派の人は数字は強いけど何のためには苦手だったりするんですよね。
でも、ここが繋がっているというのがすごく大事になってくるわけなんですね。そして、財務というと、どちらかというと小難しくて数字は嫌いという方がいると思うんですけど、立川君はどうですか?

立川

僕は嫌いです。僕は完全に右脳派ですね。

佐治

財務と言うと、どちらかというと要は税務会計で、会計士さんから学ぶものだというのが固定概念として強いと思うんですけども、どちらかというと税務会計というのは過去会計とも言って、どちらかというと税金を納税するために会計を行うということがメインだったりするんです。
そこで難しくなっちゃってるんですけども、やっぱり大事なことは管理会計または言い換えれば未来会計とも言うんですけれども。

立川

未来会計。初めて聞きました。

佐治

その中で未来を作るために、どういうような投資が重要なのかと。そしてこの投資にも実は手順というものがあるんですね。
ただほとんどの経営者は投資の手順ということどころか、要はほとんど使っているお金というのがコストになっちゃっているわけです。
どういうことかというと、経営者が経営計画を作る時に、だいたい5年で倍にするというのが経営計画の1つのセオリーでありお手本だという風に考えるんですけれども、よく経営コンサルタントさんというのはそういう指導をしたりとか、事業計画を作る時にはそういう形でやるんですけれども、そういう風に作った時に売り上げが倍になると、人も倍だよね。様々な経費も倍かかるよねっていう風に計画を立てる。要は利益計画とか事業計画とかを立てる場合が多いんですけれども、その時点で投資っていう判断じゃないですよね。売り上げをこれだけ上げるんだったら、経費もこれだけかかるよねっていう風に決めているっていうのは、どちらかというとコストという発想なんですよね。
そうではなくて、売上や利益を作るためには、何にどれだけ投資するのかっていうこと。そしてその投資の手順は何なのかっていうことを知っていないと、逆に無意識にコストを使っているというところに経営の問題があるということを私がコンサルティングの現場でいつも見るんですね。ただ、それはほとんどの方が知らないっていうのが現状なんです。

■経営にとっての投資の種類について

立川

実際に、何にお金をかけるっていったら、設備投資とかいろいろあると思うんですけど、これには順序があるってことですよね。

佐治

投資には3つの投資があるんですね。まず1つ目が戦略投資です。そして2つ目がシステム投資。そして3つ目が人材投資っていう、この3つの投資が大事であり、そしてこの戦略投資、システム投資、人材投資っていう順番が大事になるわけですけれども、まず最初に戦略投資ってどんなものか分かりますか。立川君。

立川

戦略投資ですか。この前の山の話でいくと、エベレストに登ろうとか決めるには調査が必要ということをこの前おっしゃっていただいたんで、いろいろ調査するための調査会社に払う費用とか。

佐治

さすがですね。非常に近いと思います。
大手の場合はそういったところにコストをかけたりすることもできます。でも中小企業の場合は、なかなかそういうのも難しいと思うんですね。
なので、そこまでしなくてもいいんですけど、ちょっといい方法があって、それはやっぱり社長自らが、商品を購入してみたり、例えばこの山に登る、このお客様だったらこんな商品がいいんではないかな、こういうサービスがあったらいいんではないかなっていうものを購入してみたりとか、体験してみるっていうことですよね。
それを逆にお客様の立場で体験してみることで、この山に登るために、この商品やサービスがいいんだっていうことをまずはそういう形で投資をかけていくと、中小企業さんの場合は非常にいいかなと思います。

立川

なるほど。例えばマッサージ屋さんとかだったら、他者のマッサージ屋さんに行ってみようとか。これも戦略投資なんですか。

佐治

そうですね。他者のマッサージ屋さんに行くこともいいですし、業界が違う、どちらかというと同業よりも異業種の方が、さらにヒントになるケースがあるので、似たようなことを教えているような、単価を上げたいという意味で、高額なサービスを行っているところに一度お客様と行ってみて、どういうサービスが高額でもお客様が喜ぶようなポイントになっているのかっていうところですね。
意外と商品よりも、その商品を販売するプロセスにおけるサービスに付加価値があるケースが多かったりするので、そういったことをしっかりとまず自分たちの中で投資をかけてでも作ってみるというのが最初にやることですね。

立川

なるほど。自分で体験したりとか買ってみたりとかっていうことですかね。これうまいなっていうのとかってありますよね。それを真似ろっていうことですね。

佐治

特に必要なのは、商品の価格であったりとか、商品構成だったりする部分もあるので、そういったものをまずお客さんの立場でしっかりと感じてくるということがすごく大事ですね。

立川

調査するんだと思っちゃってましたけど、確かに自分で体験するといいですね。

佐治

イメージも付きやすいし、社員さんにお話する時も、あの会社のようにできるようになるんだとか、あんな会社のようなサービスをうちに導入するんだということで、社内にも分かりやすく伝えることができるんですよね。

立川

そうですよね。

■投資【システム投資】とは?

立川

そして次のシステム投資っていうのは、これはどういうことでしょうか。

佐治

システムというのは主に言ったら機械とか、あとはウェブ、それから顧客管理のシステムとか、様々なものを機械であったりとか、システムっていうことを言うんですけれども、これがないとどうしても人によってサービスが変わったりとか、人によって基準が変わっていったりするんですよね。ある種、社員さんに与える武器というような言い方もできると思うんですよね。

立川

例えば映像を作ったりとか、動画を作ったりとか、ここら辺もシステム投資に含まれるって感じですか。

佐治

それを作る機材ですよね。機材が十分に、要は市場が求めるレベルの商品を提供できるような機材があれば、そうすると映像の質も上がったりとか、あとは編集のスピード感も違ったりとかしますよね。

立川

僕の場合だと、どういう機材を導入するかっていうことがシステムにあたるわけですね。

佐治

それが十分なものがあれば、社員さんも短時間で、そして無理なくやることができると思うですけれども、システム投資が不十分な段階で社員さんを入れると、それが使いにくいとか、または作業に時間がかかるという状態のまま社員を入れていく形になってしまうわけなんです。

立川

確かに。うちだと、映像系なのでパソコンがかなりスペックが高くないと遅くてしょうがなくて、1番最初は1台40万くらいのパソコンを買うんですよ。それはシステム投資にあたるってくことですね。

佐治

そうですね。そういうシステムを入れるとか、それを例えば時給換算すると。例えば1年間で時給だったら述べ何時間なのかと。時間で割ると、その機械の時給あたりの値段が出てくるんですよね。
そうした時に、それって人がやる方がいいのかシステムに置き換えた方がいいのかっていう判断をして、なるべく機械で安定してできるものを先に投資をかけていった方がいいわけなんですね。

立川

システム(設備)っていうことになりますよね。システムと設備投資っていう部分ですよね。

佐治

設備も含めてっていうことですね。

■投資【人材投資】とは?

立川

設備も含めてのシステム投資。その次に来るのが人材ということですね。

佐治

その次に人材投資なんですね。

立川

では人を入れる前に先に設備を整えろよっていうことなんですね。

佐治

そうです。やるべきことと、そして人材が機能するような武器を用意してから、人を採用するということです。
多くの会社さんが、人材先行投資をするんですね

立川

先に人を入れちゃうパターンは多いかもしれないですね。

佐治

戦略も決まってない、システムの投資もできていない、でもたまたま大きな仕事が入ってきたとか、たまたま今売上が上がってきていて、人手が足りないから人を採用するっていう風にして、人材を先に投資してしまうっていうことをやってしまうと、非常にそこが全ての問題を生み出すんですね。
そういうシステムがあることによって、会社のルールや基準を整えないと、システムは機能しないわけなんですけれども、それがないままに人材を採用すると。

立川

それこそコストだけがかかりますね。人を1人採用するのに、正社員とかだと250から350くらい当然かかりますし、それだけの費用をかけるよりは300万でシステムをいれた方がいいでしょってことですよね。
これはなかなか決断できない会社の経営者が多いんじゃないですかね。

佐治

なので、この財務というのは自社にとっての適正投資はどれくらいの金額なのかという自社の体力を知る必要があって、その適正金額を適正な手順で投資するというのがすごく大事なんですが。

立川

そこがポイントなんですね。

佐治

ただ、例えば人を1人雇うと、正社員であれば安くても300万ほどかかって、諸経費を入れるとだいたいその1.5倍で400万とか450万かかるんですよね。450万を考えると、かなりの投資ができると思いませんか。

立川

すごいできると思います。

佐治

意外と人材投資というのは、採用慣れしている会社さんというのは安易に採用してしまって、お金の投資する順番を間違えて、そこからほとんどの問題が起きてるんですよ。

■原資がなくて投資できない場合は借り入れも視野に入れるべき?

立川

原資がないと、投資できないって思っている経営者さんも多いと思うんですけど、原資がなくても借り入れとかして投資っていうのもしていくんですかね。

佐治

それは会社の目指す山によっても違います。
なので、自分たちに合った山って何かっていうと、現状の体力を含めてどれぐらいの金額を投資していくと、どれくらいの山に登れるかっていうことと、そこはイコールで考えていく必要があるわけですよね。

立川

そこは投資した分が、どれだけで回収できるかっていうことも考えていくっていうことですね。

佐治

そうですね。

立川

適正価格というか適正金額を見極めるということですね。

佐治

適正金額を見極めるためには、やはりお金の流れとか、お金のコストバランスということは経営者の方は知っておく必要があるわけですね。

立川

なるほど。このままいくとどのくらいのお客様が来て、どのくらいの売上が上がって、どのくらいの販売経費がかかって、どのくらい利益が残せるかということを計算していくわけですね。

佐治

そうですね。それが未来会計ということなんです。

■未来会計を取り入れるのに大切なことは?

立川

佐治社長のされているコンサルのサービスの中には、未来会計というのも当然入ってくるんですよね。

佐治

そうですね。やはりこれは数字のことですから、きっちり分析をかけて、本当に1%単位まで把握していなければ、投資の適正投資額というのは間違ってしまうと、逆に大失敗になる可能性もあるので、ここはちゃんと分析しないとダメですね。

立川

なるほど。

佐治

だから数字が強くなると目的と目標を達成する上で、左脳と右脳が揃ってくると非常に次を見る時に自信を持って判断できるようになるんですね。

立川

そういったことがちゃんと理解できていれば、間違えない経営というかリスクは減らせますよね。

佐治

そうですね。

■【財務】のまとめ

佐治

今回は社長がする3つの仕事の中の財務についてお話しました。
財務には3つの投資があって、この3つの投資の手順が大事だという話ですね。これが、戦略投資、システム投資、人材投資の3つだというお話をさせていただきました。
次回は組織についてお話をさせていただきます。この組織というのも非常に深い部分がありますし、組織というのを理解すると、既存のスタッフの人たちが非常に戦力化していきますので、ぜひ楽しみにしていただければなと思います。

立川

次回の組織ですね。改めて経営って面白いなと思いましたね。
次回、組織もぜひよろしくお願いします。

佐治

よろしくお願いします。

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