2019.11.19

第115号:成長企業はお客様の質を追求する、衰退企業はお客様の量を追求する

先日の経営相談の時の話です。飲食チェーン店の経営者さんが「会社の商品を絞込まなければいけないと考えているがどう絞込んで良いのか分からない」「絞込まなければ業務が回らないのはわかっているが、経営状態がギリギリなので売上を落とすと赤字に転落してしまうのでどうすれば良いか」と悩んでいるとのことでした。
確かに、安易な絞込みをして経営の危機に陥る会社もありますが、大切なのは「何のために絞込むのか」という目的です。

商品を絞り込む目的とは

成熟社会になると、商品自体の差や違いはなくなります。そうするとお客様へのサービスの質こそが差別化となりお店の価値となるのですが、商品を絞り込んでいないとサービスの質を上げることが難しくなります。絞り込みをしてサービスの質を向上させれば、高い価格設定ができ、良質なお客様を引き寄せることができます。価格を高く設定することにより、たくさんのお客様に対応する必要がなくなるので、手厚いサービスを提供することが可能になるのです。
そのためにも、自社にとって良質なお客様とはどんなお客様なのかを明確にし、そのお客様のニーズをしっかりと理解しながらサービスの質を高めていく必要があります。そうすることで満足度の高いお客様からの口コミが、さらに良質なお客様を引き寄せるのです。
ブランド力のある企業には、必ず良いお客様が集まっています。

絞り込みは社員満足と顧客満足を同時に実現できる!?

一方で、絞込みに踏み切れない会社は業務がどんどん複雑化するためサービスの品質が低下していきがちです。そうなれば良質な顧客から離れていってしまいます。そこへ慌てて安易な販売促進などして、やみくもに客数を増やすと、さらに安売り目当てのお客様が集まってきて客層が悪くなっていきます。そうなればますます客数は減少していきます。

絞込めば、顧客満足度の向上につながり、上質なお客様を引き寄せます。そしてさらに良質なお客様が増えれば、社員満足の向上にもつながるのです。
絞り込みは、社員満足と顧客満足を同時に実現する重要な経営の意思決定なのです。

画像引用:photo AC

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