倒産危機の町工場が一大メーカーへ!アイリスオーヤマの生き残り戦略
商品も人も増やさず、利益だけ増えた──アイリスオーヤマの生産性改革
大阪と仙台に2つの工場を持ち事業をどんどん拡大していたアイリスオーヤマ。1978年のオイルショックの影響で一時的に需要が急増しそれに合わせて生産体制を拡大していました。
しかし、その後すぐに需要が落ち着き在庫が大量に余って資金繰りが悪化しました。「明日にも倒産かもしれない」と言われるほどの危機に陥り、手形も決済できない状態だったのです。
そんな状態から同社は事業を立て直し、いまでは年間5,000億円以上の売上を上げ経常利益も300億円超を維持する企業に成長しています。
そのきっかけは“モノの作り方”を変えたことによる生産効率の改善でした。そしてこの工夫は大きな設備投資ができない中小企業でも実行できる内容だったのです。

中小企業でもできる“生産性改革”の中身~アイリスオーヤマの利益率改革~
当時のアイリスオーヤマはオイルショックの影響で増えた需要のチャンスを逃すまいと、「たくさん作る」ことがかえって会社を苦しめていました。そこからの転機は「売れそうなモノ」ではなく「本当に使われるモノ」に集中するという発想の転換でした。生活者の困りごとを出発点に「必要とされるものだけを、しっかり作る」という方針に切り替えたのです。
これは、同社が「なるほど!」と生活者が納得できる価値を起点に商品を考える“ユーザーイン発想”に舵を切った結果です。例えば、収納ケースは「中身が見えず探しにくい」という不満から世界初の半透明仕様でヒット。また、布団乾燥機「カラリエ」は高齢者が“毎日使える”よう軽量化と操作性に徹底的にこだわり累計500万台を突破しました。同社では毎週生活者の視点をもとに企画を厳選する新商品会議が開かれ、「誰が」「いつ」「どこで」使うかが問われ、社長自ら試用して“使いやすさ”を確認してからGOサインが出されます。

さらに、生産性を高めるために同社が導入したのが1台で複数の商品を作れる“汎用設備”です。射出成形機や加工機などの設備を共通化し、金型を替えるだけで収納ケースも家具パーツも製造可能にしたのです。これにより季節や需要に応じて柔軟に生産品目を切り替えられるようになり、設備の稼働率を高めながら在庫リスクも低減。実際、工場稼働率はあえて70%程度に抑えておき、需要急増時には即座に生産を切り替える“余力戦略”を徹底しています。

商品を限定したからこそ、設備も効率的に回せるようになった
この一連の流れこそがアイリスオーヤマを倒産の危機から救い、現在の年間5,000億円規模の企業へと育てた原動力になりました。そして、これは何も大企業だからできた話ではありません。
・在庫を減らしたい
・ムダな商品をやめたい
・少ない人数でも効率よく回したい
そんな悩みを抱える中小企業にとっても確実に参考になる考え方なのです。

売上ではなく「利益の質」を上げた取り組み~弊社クライアントの例~
弊社のクライアントでも、「生産性の向上」で利益を大きく改善した企業があります。飲食店を営む株式会社ゆたか様は、かつて売上を求めてディナー営業までフル稼働していました。しかし、人手は足りず、現場は疲弊し利益もほとんど残らない状態だったのです。そこで思い切ってディナー営業をやめ、「少人数でも無理なく回せる仕組み」に切り替えたところ営業利益は8倍になりました。「時間」「人」「設備」この3つの使い方を見直しただけでこれだけの変化が起きたのです。

株式会社ゆたか
代表 鈴木 賢史様
まずは、“やらないこと”を決めてみませんか?
「商品を増やす」「人を増やす」ではなく、“今あるもの”を見直したことで生産性が大きく改善した。そんな事例は大企業に限られた話ではありません。あなたの会社でも「何を作るか」「どう作るか」を少し変えるだけで、もっとシンプルに、もっと利益の残る経営が実現できるかもしれません。そんな方は、ぜひ生産性倍増ワークショップにご参加ください!

現在、弊社が開催しているワークショップでは今回ご紹介したような実例をもとに中小企業でも実践できる「生産性を高めて利益を残す仕組みづくり」についてお伝えしています。新しいことを増やすことなく利益を増やす。そんな発想の転換が経営を立て直すきっかけになるかもしれません。
もし今
・人手も時間も足りないのに、利益が出ない
・商品やサービスが多すぎて、現場がまわらない
・ 少ない人数でも効率よく利益を出したい
そんなお悩みがあるなら、ぜひご参加ください。
