2019.11.19

第144号:幹部育成に失敗しないための教育の三要素

企業が安定成長していく上で最も重要なことは、時代の変化に対応する組織づくりです。業績の良い会社が生き残るのではなく、時代の変化に柔軟に対応できる組織のみが生き残ることができます。

そこで経営者が行うべき重要な仕事の1つが、幹部育成です。経営者が決めた戦略に基づき、幹部が部下たちの能力を引き出しながら実践することで、全員の力が1つになり会社は良くなっていきます。このような組織をつくり上げるためには、経営者の幹部育成能力が欠かせません。

幹部育成のために重要な仕事の三要素について説明しましょう。

幹部育成のために重要な仕事の三要素

1つはリーダーシップです。リーダーシップは幹部育成の中で最も重要なスキルです。
リーダーシップにはヘッドシップとフォロアーシップの2つのタイプがありますが、これからの時代はフォロワーシップが重要になります。
フォロワーシップとは、部下全員の能力やモチベーションの状態に意識を傾け、現場の問題を解決することです。フォロワーシップを育てることで、部下たちからの信頼が厚くなります。

2つ目は管理能力です。
業績の良い会社は、管理力が優れています。お客様から選ばれ続ける会社になるためには、誰が行っても、何度行っても、再現性の高いサービスができなければいけません。そのためには「商品」や「サービス」などの品質基準を明確にして、適正な周期で適正なポイントをチェックする必要があります。
あなたの会社に「商品」や「サービス」の品質基準はありますか?
品質基準を明確にしてあげることで幹部は部下を管理しやすくなります。品質基準が曖昧なままでは、教える人によって言っていることが変わるため、現場は混乱してしまいます。

3つ目は専門知識です。
業務に関わる専門的な知識ですが、例えば飲食店の店長であれば、調理方法や接客ノウハウなどがそれにあたります。

幹部育成がうまくいかない場合は3つのバランスを考える!

幹部育成には、以上の3つの仕事の要素が重要ですが、幹部育成がうまくいかない経営者は多くの場合、3つ目の要素である専門知識に意識が偏り、1つ目のリーダーシップ教育や2つ目の管理能力の育成に対して意識の低いことが失敗の要因です。

知識も大切ですが、逆に知識に縛られて時代の変化を受け入れられなくなると危険です。
情報化社会で知識はいくらでも外部から持ってくることができます。

あなたは、幹部に求めるスキルが明確になっていますか?
そして、そのスキルを育成する教育を適切に行っていますか?

幹部に必要なスキルを明確にして、育成計画をつくることで幹部育成はうまくいきます。

画像引用:photo AC

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