第152号:経営のあらゆる問題を解決してくれるミッションの3要素
私たちは今、これまでに経験のないほど、大きな時代の転換期を迎えようとしています。
この転換期はどう乗り切るか、経営の舵取りが重要な課題になります。時代の変化を見越し、新事業を始めている経営者の方も多いのですが、その判断が経営を複雑化し、企業を弱体化させてしまうケースが少なくないので注意が必要です。
大きな時代の転換期の中でも、事業を高収益化し長期継続を実現している企業の秘密とは?
過去の経営のセオリーは、既存ビジネスが陳腐化する前に新しいビジネスに転換するというのが一般的でした。しかし現状では、どんなビジネスも速いスピードで陳腐化しています。新しいビジネスの投資を回収しきれないうちにビジネスが陳腐化してしまうということも少なくありません。
一方、成熟した市場の中でも事業を高収益化し、長期継続を実現している企業もあります。そうした会社が行っていることが、変わらない目的と変え続ける「商品」「サービス」の品質の向上です。
時代がどんなに変化しても消費者問題がなくなることはありません。それどころか、消費者の問題は益々大きくなっているのです。消費者に向けてどうあるのかというミッション(使命)を明確にすることが、これからの時代を生き抜くためにとても重要な鍵です。
ミッションを現場に浸透させて顧客満足度を高め続ける3つの要素!
そのミッションを現場に浸透させて顧客満足度を高め続けるために重要な3つの要素があります。「機能的価値」「情緒的価値」「提供ベネフィット」の3つです。
「機能的価値」とは商品の品質基準のことをいいます。
「情緒的価値」とはサービスの品質基準のことをいいます。
あなたの会社に商品とサービスの品質基準がありますか?
この基準があるからこそ、顧客満足度の再現性を保つことができるのです。
そして「提供ベネフィット」。
あなたの会社は、消費者にどんなメリットを提供しているのでしょうか?
あなたの商品やサービスを通じて消費者に確実にメリットを提供しているのでしょうか?
「提供ベネフィット」が明確なことで顧客満足を高め続けることができるのです。
ミッションがあっても高収益化も長期継続もできない理由!
ミッションがあっても、この3つの要素が明確でなければミッションもただの飾りものになってしまいます。
逆に、この3要素を明確にすることで、縮小する市場の中でも顧客満足度を高め、業績を伸ばし続けている企業もあります。
あなたの会社のミッションは明確ですか?
ミッションを明確にすることで経営の様々な問題を解決してくれます。
経営における様々な不安は、目的の曖昧さからくる行動の戸惑いなのです。
この先の経営に不安を感じる方は、まずミッションづくりから始めましょう。
画像引用:photo AC