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第127号:経営を弱体化させる間違ったリスクヘッジ

第127号:経営を弱体化させる間違ったリスクヘッジ

自社の将来に対する不安心理から、リスクヘッジのために新事業や新業態に乗り出す企業はたくさんあります。
他人の芝は青く見えるものです。自社の業界の将来を悲観して他の業界に魅力を感じ進出してみるものの、実際に参入してみれば、どの市場も成熟しており軌道に乗せるのはとても大変なのです。新規事業に意識を奪われ、ただでさえ陳腐化してきた既存の事業がさらに弱体化してしまうという問題に陥ってしまい、悩む企業も多く見受けられます。

他人の芝は青く見える!~多角化に舵を切った企業様の事例

実際に、クライアントからの価格交渉の要望が厳しく年々業績が低迷している、BtoBビジネスを展開している企業がありました。その企業は、そうした状態から脱却するために、利益率の高いBtoCビジネスに乗り出したのですが、思うように結果が出ず、悩んだ経営者から相談を受けました。BtoBビジネスに比べてBtoCは利益率が高い、というメリットばかりに目を奪われて新事業に乗り出したからです。すなわち他人の芝が青く見えたということです。
しかし実際にビジネスを始めると、法人企業に比べて個人の取引は単価がとても低く、顧客からの要望も法人とは大きく異なるものだったのです。商品知識があるからと事業に臨んだのですが、BtoCの市場で求められていたのは、商品知識よりも顧客のニーズにどれくらいきめ細かく対応できるかというサービス体制でした。そのサービス体制の構築に戸惑い、新事業もなかなか軌道に乗せることができていないようでした。
結果的に、2つの事業の問題を抱え込むことになり、悩みは増幅し、どちらの事業も非常事態に陥ってしまいました。安易に多角化に舵を切ることは、さらなるリスクを生み出す可能性が高く、注意が必要です。

今の時代は商品自体で差別化が図りにくい時代なのです。他社と差別化するためにはサービスの品質を向上することが重要なのです。2つの事業に乗り出せば、経営者の意識は分散し、商品やサービスの品質も低下していくのは当然といえば当然です。
一方で、一つの業態を追求し続け、そのための顧客を絞り込んでいけば、顧客のニーズが明確になり、付加価値を上げるためのサービスも見えてきます。

成熟時代の最大のリクスヘッジは、リクス分散ではなく、顧客への信頼獲得!

例えば法人企業の場合、自社が生き残るのに精一杯で、自社の利益のことしか考えられない企業と、消費者の価値を追求し高い付加価値を提供して業績を伸ばしている会社では、求められるサービスが全く違います。わかりやすく言えば、業績の低迷している企業と業績が好調の企業では、全く違うものが求められているということです。

自社の対象顧客を明確にして顧客満足のためのサービスの追求に努めることで、顧客から高い信頼を得ることができるのです。実際に対象企業を絞り込むことで高付加価値商品を生み出すことに成功し、価格競争から脱却した事例はいくつもあります。

市場が成熟する時代における最大のリスクヘッジとは、リスクを分散させることではなく、顧客の信頼を勝ちとり続けるためにサービスを極め続けることと言っても過言ではないでしょう。

画像引用:photo AC



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